ビジョンキャンバスで全員参加型策定プロセス

誰もが感じる「ぼんやりした未来」

チームで活動をしていると、こんな悩みを抱えることはありませんか？「私たちの目指す方向性って何だっけ？」や「次のステップを考えると、なんだかモヤモヤする…」と感じる瞬間。特にメンバーが増えれば増えるほど、目指すビジョンがぼやけてしまうのはよくあることです。

このような状況で、「みんなで一緒に未来を描きたい！」という思いがあったとしても、意見がまとまらず、時間ばかりが過ぎてしまうこともしばしば。そこで、ビジョンキャンバスというフレームワークを使って、全員参加型のビジョン策定プロセスを実現する方法をご紹介します。

ビジョンキャンバスは、ビジョンを可視化するためのツールです。単に「何を目指すのか」という抽象的な表現ではなく、具体的な要素を整理して、チーム全体で共通理解を持つことができるのが特徴です。

ビジョンキャンバスは、以下のようなセクションで構成されています：

このフレームワークを使用することで、メンバーが自分の意見を示しやすくなり、結果としてチームの意識を統一することができるのです。

ビジョンキャンバスを使ったワークショップを成功させるためには、準備が肝心です。以下のステップを踏むことで、スムーズな進行が期待できます。

ワークショップの始まりは、「何のためにビジョンを策定するのか？」という目的を明確にすることから始めましょう。たとえば、「新しいプロジェクトの方向性を決めたい」や「チームの成長を促進したい」といった具体的な目的を共有します。

ワークショップの環境も重要です。オンラインであれば、ビデオ会議ツールを用意し、コラボレーションツール（例えばMiroやGoogleスライド）を使ってビジョンキャンバスを視覚化しましょう。対面の場合は、ホワイトボードやポストイットを活用するのも良いアイデアです。

意見を出し合う際のルールも設定しましょう。例えば、発言する際には他の人の意見を否定しない、全員が発言できるように時間を設ける、などです。このようにすることで、安心して意見を出しやすい環境が整います。

さて、いよいよワークショップの本番です。ここでは、具体的な進行方法を紹介します。

まずは、各セクションに対して自由に意見を出してもらいます。「目的」や「価値観」について、ポストイットやデジタルツールを使ってアイデアをどんどん書き出していきましょう。

出てきた意見をグループ分けしていきます。似たようなアイデアをまとめて、論点を整理しましょう。この段階で、メンバー同士のコミュニケーションが活発になり、チームの結束も強まります。

最終的に、チーム全員の意見を基に、ビジョンキャンバスを完成させます。このとき、全員が同意できる形になるまで、話し合いを重ねることが重要です。各メンバーが自分の意見が反映されていると感じることが、チームのモチベーションを高める要因になります。

ビジョンキャンバスを策定した後も、その内容は時間と共に変わるものです。定期的に振り返りの場を設け、ビジョンの進捗や新たなアイデアを話し合うことで、チーム全体が一体感を持って成長し続けられます。

例えば、四半期ごとにワークショップを開催し、ビジョンの再確認や新たな目標を設定することができます。また、定期的なフィードバックループを作り、メンバーの意見を積極的に取り入れる姿勢を持つことが大切です。

ここまでビジョンキャンバスを使った全員参加型の策定プロセスについてお話ししてきましたが、あなたのチームではどのようにビジョンを策定していますか？今後、メンバー全員が納得できるビジョンを持ち、共に成長するためにどんなステップを踏みたいと思いますか？ぜひ、あなたの経験やアイデアを共有してください！